関西では新人フリーライターさんが増加中ですが、オススメはできない
ここ最近、就職氷河期のせいか、学生バイトライターからそのまま〝フリーライター〟の名刺を作る後輩さんが増えてきました。
そのまま就職したほうがいいようにも思いますが、苦労して就活してやりたくもない仕事を選んで安月給ならば、やりたい仕事をしたい……という感じでしょうか(確かに)。
とはいえ、若い頃はイケイケで大丈夫ですが、いま関西のフリーライターというのは、ええ歳こいた人がする仕事ではありませんし、まず妻子持ちだと生活できません(全国誌で書いていた売れっ子にも借金頼まれたことあります)。
実際、安ギャラで有名な関西情報誌『某M』などで仕事しているフリーライターさんの(カメラマンさんも)多くが実家暮らしですし、自分のように一人暮らしだと「すごいね」と言われたりすることも。

同世代のフリーライターは引退して、ほぽ就職
とにかく稼がないといけないので、30代のフリーライターの多くは安価な仕事を断り、単価の高いものしか選ばないようになります。
例えば、店取材1件3000円(某情報誌)を10本やるなら、1件5000円を6本やるほうがいいわけです(空いた時間で別の仕事ができます)。
結果として、3000円の仕事が新人さんにまわされる → 新人ライターさんが増えるという構図。
とはいえ、フリーライターって、そのままでは、会社員のように〝昇給〟はないので、ずーーーーーっと同じギャラ。将来的にはやはり厳しいもんがあります。
まして最近の東京だと〝使い捨て〟が多いと聞きますし、関西でも切り捨ての予感あり。
現実問題として、自分と同年代のメンツはその多くが編集プロダクション(フリーライターのキャリアが活きる)か、一般企業に就職しちゃってます。
あるいは自ら編集プロダクションを立ち上げて、新人さんを安価に使ったりしてますな。
結婚、出産を考えれば、当たり前の選択かもしれません。
そのなか女性フリーライターの仲間はまだまだがんばっています。
正直、自分も将来のことをちゃんと考えないとあかん。
いまは、たまたま編集や企画の仕事もきて、ネットでの収入もあるため、相場の倍のギャラはいただいているページもありますが、各編集部には感謝感謝。
連載ひとつで週に60万円の関西在住ライターも
関西在住のフリーライターでも、夢のある話をひとつ。
最近お世話になっている某T氏は、全国週刊誌『某S』の連載2ページで週に60万円だそう。
1980年代から東京の雑誌にも寄稿し、小説、ラジオパーソナリティなどの仕事もしているとはいえ、この『某S』連載だけで、60×4=月240万円ときた。
この話を、のちに日経『某E』の元編集者さんにお話ししたら「自分は単価で割るとたぶんページ100万円だよ」というから、さらに驚く。
自分は関西在住としてはがんばっているほうだと思っていましたが、まだまだ。
それでは、著名人ならページ単価が高いかというとそうでもなく……。
昔関わったホラー雑誌『ファンゴリア 日本語版』に寄稿した中島らもさんからの請求書は、1コラム5000円でした(マジか、編集部も驚いていました)。
某T氏も某タブロイド紙はほぼタダで書いているそうで、単価の高いページで稼いで、あとは好きなことをやるという感じです。
ときに2002年のお話ですから、東京から10年遅れで、バブルがはじけた頃の関西のお話でした。
あらためて読み返してみて、当時の新人さんで数年後もフリーライターだった人は、知る限りほぼゼロ。
単価がどんどんと下がりキビしい時代でした。
大昔の関西雑誌の話だから書いてもいいかな……と書いちゃいますが。
あくまでも知る限りですが、1990〜2000年頃の関西の雑誌業界において、店取材で単価が高かったのが『Hanako West(当時)』で1件10000円以上(ふだんの食べ歩きもリサーチ料として経費で数万円は落ちていたそう)。
上記の『某M』は1件約3000円で、フリーペーパーは1件500〜1000円くらい。
のちに知りましたが、関西グルメ誌の重鎮『某A』は、1件3〜4万円以上。
関西雑誌ではページ単価がいちばん高いイメージ(そのぶん取材も大変)。
それでも多く取材して原稿を書けばそれなりの金額になる……と思いきや、現実的に〝店取材〟って1日多くて5〜7件くらいしかできません。
しかも掲載する雑誌そのものも数が少なく、ひとつの雑誌の1特集で店取材の掲載が30件もあればいいほうでしょう。
現実的には、そこそこ取材して月に10〜20万円のライターが多かったのではないでしょうか。
若いときは月に20万円でもなんとかなりますしね。
そのなか、個人的に高かったなぁと思うのが『関西1週間』で、編集部直でページ4〜5万円くらい。
でも、同じページを編集プロダクションではページ単価8〜10万円以上で『関西1週間』から請け負っていたと聞いたこともあります。
やはり個人では単価が安く、自分も法人化を考えたりもしたし、法人化もよく勧められましたね。
ほんで、自分は編集部の直接取引が多かったので、おおむね単価が高めでした。
思えば『カジカジ』も高いほうでした(ページ換算だと5万円〜)。
その頃、東京の雑誌はほぼ編集部直で、1コラム・記事2〜3万円が多かったように思います。編集プロダクションまわりでも、ほぼ同価格。
ちなみに、東京の編集部直は単価がやはり高く、某映画専門誌で海外取材もしているフリーライターで年収700万円以上と聞いたことも。
※ただし、評論系映画ライターはバカ安(伝統的に1文字5円以下とも)。
そして時代は、1文字0.1円〜とも呼ばれる〝Webライター〟が活躍するようになりますが、Webライターの実情についてはまた書きます。
あわせて雑誌以外におけるフリーライター事情についても。
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